【レビュー】脳を奪う殺人鬼 vs サイコパス弁護士。映画『怪物の木こり』が描く、狂気同士のぶつかり合い(ネタバレなし)

ミステリー×邦画

1. 導入

「狂ってる奴ほど、生き残る。」

そんなキャッチコピーがぴったりの衝撃作をご紹介します。三池崇史監督が放つ超刺激的なスリラー『怪物の木こり』。

「シリアルキラーが、自分を狙う殺人鬼を返り討ちにする」という、これまでのサスペンスの常識を覆す設定に、観る者の倫理観は激しく揺さぶられます。最後に生き残るのは、「怪物」か、それとも「木こり」か——。

原作は「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した倉井眉介。デビュー作であり大物キャストでの映画化とうらやましい!


あらすじ:狙われたのは、最狂のサイコパス

目的のためなら手段を選ばない非情な弁護士・二宮彰(亀梨和也)。彼は、他者への共感能力を一切持たない「サイコパス」でした。

ある日、二宮は絵本『怪物の木こり』の仮面を被った謎の犯人に襲撃されます。犯人の狙いは、標的の頭を割り「脳を奪い去る」という猟奇的なもの。 命を狙われた二宮は、警察の捜査を待たず、自らの手で犯人を追い詰め、復讐することを決意します。

しかし、事件を追う中で、二宮自身の「過去」に隠された驚愕の真実と、サイコパスばかりが狙われる連続殺人事件の裏にある「ある目的」が浮かび上がってきて……。


ここが凄い!3つの見どころポイント

① 亀梨和也の「冷徹すぎる美学」

本作の最大の魅力は、主演の亀梨和也さんが見せる圧倒的な「サイコパス・パフォーマンス」です。瞬きを忘れたような冷たい視線、一切の感情を排した立ち振る舞い。彼が演じる二宮が、恐怖を感じるのではなく「不快だ」として殺人鬼を追い詰めていく姿は、ダークヒーローのような不思議なカリスマ性を放っています。

② 「予測不能」の二重構造ミステリー

単なる犯人探しではありません。なぜサイコパスばかりが狙われるのか? 二宮の脳には一体何が隠されているのか? 物語が進むにつれて、ミステリーは予想もしない「SF的・倫理的」なテーマへと変貌を遂げます。二転三転する展開に、一瞬たりとも目が離せません。

③ 三池崇史監督が描く、美しき狂気

バイオレンス描写の巨匠・三池監督らしい、エッジの効いた映像美が冴え渡ります。残酷な事件現場でさえどこかスタイリッシュに映し出し、狂気の中に潜む人間の本質を鋭く描き出す。菜々緒さん演じるプロファイラーや、染谷将太さん演じる協力者との緊張感あふれる掛け合いも必見です。


4. 筆者の正直な感想(レビュー)

この映画を観終えたとき、真っ先に感じたのは「自分の中の倫理観がどこにあるのか」という、ざらついた戸惑いでした。

物語の主人公・二宮彰は、私たちが普段「共感」を寄せるような善良な人間ではありません。他人の痛みを知らず、目的のために他者を踏み台にする。そんな彼が、さらに異質な殺人鬼に狙われる。この「狂気 vs 狂気」という構図が、物語に異常なまでの緊張感を与えています。普通なら恐怖を感じる場面で、二宮が冷徹に「反撃のロジック」を組み立てる姿には、恐ろしさを通り越して、ある種の機能美すら感じてしまいました。

しかし、物語が進むにつれて、冷徹なはずの彼の内面に「変化」の兆しが見え始めます。その変化は、彼にとって救いなのか、それとも破滅なのか。亀梨和也さんの、一切の温度を感じさせない瞳が、微かに揺れ動く瞬間の演技には、観ている側の呼吸を止めるほどの凄みがありました。

「人間を人間たらしめるものは、脳の構造なのか、それとも心なのか」。 そんな哲学的な問いを、スピーディーなエンターテインメントの枠組みの中で突きつけられる体験は、非常に刺激的です。残酷なはずの光景が、三池監督の計算された映像美によってどこか現実離れした「悪夢」のように美しく映り、エンドロールが流れる頃には、自分自身の感情さえもプロファイリングされているような、不思議な余韻に包まれました。

ちょっとうまい感じにまとめられた気がする(笑)



5. まとめ:こんな人におすすめ!

『怪物の木こり』は、刺激に飢えている映画ファンにこそ観てほしい一本です。

  • 「普通のサスペンスには飽きた」という、刺激を求める人
  • 亀梨和也の、これまでにないダークな新境地を観たい人
  • 伏線回収の快感と、重厚な人間ドラマを同時に味わいたい人

「脳」を刺激する120分。あなたの中に眠る「怪物」が目を覚ますかもしれません。

1人映画が好きな30代です!
主にミステリー関連が好きなのでそちらの投稿に偏りがあると思います!
同じく映画好きな人たちと好きな映画を共有できたらとブログを始めてみました!

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